観音さまはフレンドだ

ずっと守ってくれている、路傍の観音さまです。お友達です。ここに来ると、あったかいです。最近は、神仏の像は写真に撮らないと決めています。
馬のあたまをのせている馬頭観音は、さまざまな観音さまの中でも厳しい顔をしていることが通例のようですが、この観音さまはお地蔵さまのように小さな姿で、可愛く微笑んでいます。
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江戸時代の明和8年(1771年)に石で掘られた観音さまです。この年は、江戸幕府は10代将軍徳川家治、京の都は後桃園天皇で、江戸落語も烏亭焉馬が盛り上げて、團十郎は五代目襲名、新吉原じゃあ姐さん色を売り逞しく。江戸の頃はこのあたりは完全なる農村であり野菜の一大生産地だったそうです。この翌年からは安永年間ですから、まさに美濃国に栄えし七瀬家の酒蔵の営業開始前夜であります。
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ボディの周りの石に文字が刻まれていて、仲右門さんという人が八月十八日に掘ったというサインもあります。「意願成就所」と、はっきりと掘られています。真夏の末広がりゾロ目の日、観音さまは生まれました。
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