雨の北沢八幡、春と花

雨の北沢八幡、春と花

雨降る下北沢。薄闇の夕暮れどき、駅からほど近い八幡さまに。

講談の神田鯉花さんと落語の立川こはるさんを聴きに、立川談四楼独演会(という厄介な場に)足を踏み入れた。

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談四楼門下のお弟子さんたちの出番もあって、それぞれ落語家らしくて良かったけど、こはるさんがいちばん素晴らしい。

そして鯉花さんは凄い人だ。ほかの寄席演芸の人は、淡々とやる。しかし彼女は語っているうちに《フロー》に入っている。憑依する。己がいままさに紡いでいる言霊のリズムの上を泳ぐ。

本来、芸能は神がかる瞬間があるはずだ。でも現在それは音楽系の人にしかあまり見られない。話芸の人でも、あるいはモノマネの人でも、リズム感がない人が多い。神田鯉花さんは音楽的な人だと思った。

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