鬼 記者会見

(鬼による幽霊殺人事件についての記者会見の模様です)

 

*「東スポです。なんで幽霊ちゃんを殺そうとしたんですか?」

おに「大好きだからです」

 

*「フライデーです。なんでいつも自分で傷つけないんですか?」

おに「大好きだからです」

 

*「女性自身です。なんで脳に閉じ込めたんですか?」

おに「大好きだからです」

 

*「日本経済新聞です。なんでいつも言い訳を金儲けにするんですか?」

おに「鬼だからです」

 

*「もっと詳しく答えてくれませんか〜!?」

*「そうだ、そうだ!」

*「テレビも入ってるんだからさ〜」

おに「は、はい…」

 

*「TBSです。なんで謝らないんですか?謝るのが苦手な理由があるんですか?」

おに「私の親が理不尽な人物で、子供の頃、被害者なのに謝罪をするのが嫌だったからです。親に反抗できない代わりに幽霊ちゃんを殺しました。ですから幽霊ちゃんに謝ることもできません。親にもっと愛されたかったという気持ちが、大好きな人を傷つけるしかできない私をつくってしまいました。そのほかに、数度の挫折も原因にあります」

 

*「噂の真相です。なんで悪魔さんと仲がいいんですか?かつては素朴な友人だったでしょうけど、いまや彼はあなたを盾にしている卑怯者だし、それにあなたの好きな人を傷つけているんですよ?」

おに「ゲイだからです。女の子だと散漫な私に相対的な苛立ちやコンプレックスを感じるところを、彼の場合はそうなりません。そして私以上に罪悪感や責任感がなく嘘つきの悪魔さんといると、私の弱さを誤魔化せます。実際、私の起こした数度のトラブルに巻き込まれても、離れていきませんでした。しかも美形ではないので、緊張しなくて済みます」

 

*「ABEMA TVです。幽霊ちゃんのストレスについては考えないんですか?体の痛みをますます強めている自覚はあるんですか?」

おに「…は?それは私のせいではない。以前からの症状だったはずだ。その痛みの何割が私のせいだと言うのだ?具体的に説明してみたまえ」

 

(ざわ…ざわ…ざわ…)

 

*「ヤフーニュースの元締めです。いま、別の人になったんですか?」

おに「がっつりとした多重人格というわけではない。寂しい。暗闇だ。世にも珍しい客観視するサイコパスなんたらだ。そして散漫だ。どうすればいいのかわからん」

 

(ざわ…ざわ…ざわ…)

 

*「江戸時代のかわら版屋です。あなたは過去からの時間旅行者ですか?」

おに「いえ、その逆で未来から来ました」

*「未来なんて、かっこいいですね」

おに「あなたも元の時代に帰ったら、未来からの時間旅行者ということになるのでは」

 

(ざわ…ざわ…ざわ…)

 

*「NHKです。愛着障害と人格障害に悩んでいるのに、なんで発達障害の薬を飲んでいるんですか?なんで愛着障害や人格障害を治そうとしないんですか?」

おに「ずばり、愛着障害と人格障害だからです」

 

*「朝日小学生新聞です。もし、あなたが脳内閉じ込めサイコパス恋愛が間違っていると気づき、幽霊ちゃんに謝罪をした場合、悪魔は幽霊ちゃんに謝罪をしないと思います。そのとき、あなたはどうするんですか?」

おに「幽霊ちゃんが何かいい考えで解決してくれると思います」

 

*「週刊金曜日です。あなたは暴力的な人なのに、なぜか、しばしば一定数の人があなたに平和の使者のようなイメージを持ちます。この誤解について、ご本人の見解をお答えいただけますか?」

おに「自衛隊を完全に否定する日本人は少ないのと同じことかもしれません」

*「あなたは大衆を守っているということですか?」

おに「いえ、自己のインナーチャイルドを防衛しています」

*「あなたは憲法に違反しているんじゃないんですか?」

おに「そこも自衛隊と同じで、違憲だが違憲ということになっていません」

*「あなたは核を持っていますか?」

おに「持っています」

*「あなたは自民党を支持しているんですか?」

おに「いえ、選挙では左翼的な政党や革新的な立候補者に投票しています」

*「鬼なのに選挙権があるんですか?」

おに「それは人種差別ですので抗議します」

*「人に対しては常識的でつまらないとか言うのに、自分を守るときは常識を振りかざすのはなぜですか?」

おに「鬼だからです」

 

(ざわ…ざわ…ざわ…)

 

*「フリーの記者のマイメロです。なんで禿げ上がってるのに髪を頻繁に染めるんですか?」

おに「田舎者だからです」

 

(ざわ…ざわ…ざわ…)

 



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